世界遺産を観よう

旅先案内

まず初めに言っておきたいのは、世界遺産は観光目的で登録されているものでないということです。

一般的に、遺産と聞けば観光地として賑わっている、もしくは観光価値のある場所といったイメージがありますよね?

実際に観光客を集める世界遺産も多いですし、ツアーのパンフレットなどでも商品価値を上げる一つの要素になっています。

逆に、観光価値としてはどうかな?と思える世界遺産も多くあります。

では、世界遺産は観ておいた方がいいのでしょうか?

まず、結論から言うと「絶対観ておいた方がいい」です。

それはなぜなのか?ツアーコンダクターの目線でご紹介します。

そもそも世界遺産って?

イタリア フィレンツェ ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂) 世界文化遺産「フィレンツェ歴史地区」1982年登録 登録基準ⅰⅱⅲⅳⅵ

よく旅行パンフレットに「世界遺産〇〇にいく○日の旅」と書いているものを見かけます。

そもそも世界遺産って何でしょう?

後世に残すべき遺産です。

では、それは誰が決めているのか?

大きく言えばユネスコ(国際連合教育科学文化機関)です。

厳密に言えば少しむずかしく、聞いたこともないような国際機関名が出てきます。

今回はあまり多くふれず、世界中の代表が、後世に残すべき遺産として認めたものとしておきます。

そして、その遺産は「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」3つに分類されます。

これも簡潔にいうと、

「文化遺産」は人が作った建築物や街など。

「自然遺産」は自然の景観、生物の生活圏などです。

「複合遺産」は両方の要素を持つもの。

それぐらいはわかると言われそうですが、意外と複雑なんですよ。

例えば「富士山」が世界遺産だと知ってる人は多いと思います。

きれいですし、景観は素晴らしいです。

当然、世界遺産の分類で、「自然遺産」だと思いますよね?

でも「富士山」は「文化遺産」なんですよ。

なぜ?」って思いますよね。

理由は登録された条件が、景観や生物多様性ではないからです。

詳しくは、別の記事に書きますが、「なぜ?」って思うことで、「富士山」の見方が少し変わりませんか?

この「なぜ?」が世界遺産の「」をより楽しいものにしていくと思います。

世界遺産じゃなくてもいいところいっぱいあります

「世界遺産なんか観るより買い物したい」、「歴史とか興味ないし」、「リゾートに行くから『遺産』とか言われても…」

おっしゃる通りです。

そもそも旅行なんて個々の自由ですから。。

世界遺産にこだわる必要はないです。

でも旅をする時、知識として頭の片隅に入っていると、その旅はより深いものになると思います。

世界遺産と観光地はイコールではありません

さて、ここで問題です。

写真↓のドイツのローテンブルク。

世界遺産だと思いますか?

ドイツ ローテンブルグ・オプ・デア・タウバー

正解は世界遺産ではありません。

世界遺産ではありませんが、とても街並みはきれいですよね?

観光地としては充分すぎるくらい見どころ多いです。

それではでは、ここはどうでしょうか?↓

ドイツ ヴィース教会 1983年登録 世界文化遺産 登録基準ⅰⅲ

こちらは世界遺産登録されている「ヴィース教会」です。

一見すると「これの何が世界遺産?」と思われるかもしれません。

実はこの教会、内部にその価値があります。

この二つの観光地のどちらに行きたいかはそれぞれですが、いわゆる「映える」のはローテンブルクでしょうか?

でも2024年現在、遺産としての価値が認められているのはヴィース教会です。

つまり、「観光地」と「世界遺産」は「イコール」ではないのですね。

なぜ世界遺産を観ておいた方がいい?

「じゃ、別に世界遺産にこだわる必要ないんじゃない?」って思うかもしれません。

それでも私は世界遺産の観光をおすすめします。

それは、観光価値とは別の大きな価値があるからです。

世界遺産ってどれくらいあるの?

世界遺産登録数 1199件 (2024年現在)

めっちゃ多いじゃん…って思いますよね?

そこは観光地ではなく、人類の遺産として残さなければいけないと判断された場所です。

つまり、大切にしていかなければいけない場所が1000件を超えているわけです。

そして毎年増えています。

国際機関大切にしていかなければいけないと決めた場所なら観ましょう!

と、いうことです。

ちなみに1000件超とはいっても、世界中の観光地なんて何千万とあるわけですから、世界遺産はその中の本当にごく一部です。

世界遺産を観るということ

ユングフラウ・アレッチュ・ビーチホルン 世界自然遺産 2001、2007年登録 登録基準ⅶ ⅷ ⅸ

前述したように、世界遺産は主に文化遺産、自然遺産、複合遺産の3つのカテゴリーに分かれます。

↑上の写真は自然遺産に分類されるスイスのユングフラウです。

もう明らかに見た目で綺麗ですから、訪れてみたい、観てみたいでしょう。

このように、自然遺産は観光地としても直結していることが多いです。

文化遺産は、歴史や建築様式などが好きな方にはたまらない魅力があります。

でも、興味ない方にとっては苦痛に思う人もいるようです。

筆者は、観光地を説明することが仕事でしたが、いつも言ってたことがありました。

「興味ない方は説明聞かなくていいですよ」

「でも、写真にはおさめておきましょう!」

と、言いながら皆さんの写真を撮っていました。

世界遺産を説明している筆者

そう、いいんですよ。

難しい話は。

とりあえず行って写真撮っておきましょう!

ご自身と一緒に写真におさめることは、実際に訪れた人にしかできないことです。

世界遺産は比較的、メディアで取り上げられることが多い場所です。

もし、テレビなどのメディアで、その場所にふれてたら、撮った写真を見返してください。

その時、あらためて行ったところのすごさを再認識するはずです。

もったいないのはせっかく行ったのに、もしくは行く機会があったのに、後々「あ〜行っておいたらよかった」「写真撮っておいたらよかった」とならないようにしたいですよね。

まとめ

世界遺産を観るということは、人類が創り出した最高傑作を観るか、人智の及ばない自然の偉大さを観ることかもしれません。

筆者は、お客様に

文化遺産を観るときは人間がいかに大きなことをしてきたのかを観るとおもしろいですよ

自然遺産を観るときは人間がいかに小さい存在なのかを感じながら観るといいかもしれませんよ

と言っていました。

「世界遺産」にはそれぐらいのチカラがあるんですよ。

でも、それは実際に行かないとわかりません。

旅行パンフレットに「世界遺産」の文字があれば、少し気にかけてみましょう。

訪れば、人間の最高傑作や自然の偉大さを実感できますし、生涯残るものだと確信しています。

ちなみに、例としてあげた「ローテンブルグ」と「ヴィース教会」は、どちらもドイツの観光地「ロマンチック街道」沿いにあり、ツアーであれば両方に立ち寄るコースも多いです。

「ロマンチック街道」に訪れる機会があれば、ぜひ立ち寄ってみてください。

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